5年目の日常

2017/6/15

仕事で古い着物が欲しくて、町の人に相談する。この内容はあの人、この内容はこの人、とだれに相談するべきかだいたいわかるようになった。それでも引越ししてからなかなかゆっくり話ができなくて、直接取りに行った。
たみから車で出かけると、通りすぎる店に、歩いて向かう。店構えがすこしかわってみやすくなっていた。麻の暖簾が涼しげにさがっていて、「どちらのものですか?」と知ったげに聞いてみる。昔から呉服をやっているので、いろんなものが集まる。いまでは、古着をお直しをしたり、バッグや小物に作りかえたりしている。彼女が、というよりも、彼女が窓口になって他の人も関わって。いつものテーブルにたくさんのポプラが並び、古着がカットされて小袋になったものが積み重なっている。ポプラを1000個つくるらしい。毎回、つくる量にびびる。町の行事で配る記念品だ。この店に初めてきたときは、しじみの貝殻をつかってキーホルダーをつくっていたのを思い出す。材料を端に寄せて、古着をいろいろ見せてもらう。リサイクルショップにはみない、珍しい古着が集まるので、ここに来ると楽しい。見たことない染め方、編み方、模様をいろいろ教わりながら、何にしたらいいかなーと妄想するのが楽しい。迷うことなく、直感で選んだ古着をダンボールに詰めて要件は終わり。じゃあコーヒーを淹れよう。とテーブルに腰を下ろす。私が話すことはあんまりなくて、腰を下ろすだけで、いろいろ話が聞けておもしろい。話を聴く。ことに意識すると、おもしろいほど話が出てくる。ポプラを手伝いながら、体と耳を傾ける。そしたら、近所の人がやってきて、あんたはアイロンね。とちゃっちゃと役割が決まり、もらった古着の箱を広げて、これもいいね。もったいないね。服にしたらいいかもね。とつぶやく。3人でせっせと手を動かしながら、なんだか懐かしいね、すずえさんはよくこんなこといってたね、とか、しじみをみるとよしこさんを思い出すわ、とか。りえちゃんをみると、らっきょうの仕込みを思い出すわ。とか、あのときのらっきょうの量もすごかったね。とか思い出話をする。今はどうしてるんですか?とか細かい話を質問してみても、今の環境にネガティブな発言をすることはなくて、毎回、なにかにつけて笑い飛ばしてる。わたしは耳を傾けながら、彼女たちがびっくりするような、大笑いするようなことがしたいなーと思う。いつもそうだった。そうやってここで何をするべきか、思いついていて、彼女たちが目を丸くするのをみて、はしゃいでいた。引越しして、あちこち移動してるから、そういう感覚を忘れてた。たみができて5年経つので、着物をきておめかしして集まれるようなことをしようと思うので楽しみにしていて、と話す。今年の10月の祭りは2週目で町の人たちも忙しいから。3週目に開けるように準備したい。

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