解体

2022/03/19

この冬は、たみの文化教室「つくろう、つくろう」も開催しつつ、たみの解体をしています。たみの解体といっても一部だけだよ。と私は言いますが、見に来た人は「けっこう壊すんですね…」と想像以上に解体しているのをみて引いてます。

今回の改装プランは大阪で活動しているdot architectsにお願いしていて、相談しながら自分たちで解体しています。ほぼ休業中なのでスタッフも来るし、近所の人も、解体してることを聞きつけて手伝ってくれてます。10年前もこんな感じでお金がないから自分たちで作ってましたが、10年経ってもお金がないから解体してます。

もはやお金がないから自分たちでやってるわけじゃないのかもしれない、と解体しながら埃まみれになって考えてました。ある日解体現場を見にdotのヒデさんが来て、解体をおもしろがってる私たちの様子をみて「解体をみんなでするのが大事なんですよ」とうなずきながらつぶやいてました。

解体するのって面白いんです。たみは木造なのでだいたい手でできる。床を剥がしたら地面の土が見えて、大きな石の基礎を発見できる。壁を剥がしたら、昔のタイルが出てくる。天井を剥がすと丸太の梁や、つぎはぎの端材の梁が見える。築100年も経ってないけど、60〜70年前のこの建物ができる前の空気がなんとなくわかる。たみはまだ10年しか経ってないけど、この建物の地層に触れられて、さらに今から新たに手を加えようとしている私たちがいるのがわかります。

完成するのはもう少しかかりそうですが、工事現場もなかなか楽しいし、完成したら見れなくなるので是非お立ち寄りくださいね。

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