にんげん研究会

2015/07/23| Event

にんげん研究会

「にんげん研究会」(にんけん)とは、鳥取大学の学生らといっしょに、”にんげん” をテーマに研究する集まりです。
仕事以外の興味関心を、本を読んだり人に聞いたり話したりして調査し、
研究会で発見したことなどを自由に発表し合います。
オープンな会ですので、県内外問わずお気軽にご参加ください。

7月のテーマは “サブカルチャー” 。今回の輪読図書は、宇野常弘『ゼロ年代の想像力』(2008)です。

〈輪読概要〉
“私たちは今、打ち砕かれた断片のような世界を生きている。”(文中p377より)

宇野常弘は、主にオタク系カルチャーの評論を専門とする批評家の一人です。
本書の中で彼はまず2000年代中盤から後半にかけて発生した、
引きこもっていると殺されてしまう (生き残れない) というある種の “サヴァイブ感” ともいうべき感覚が、
社会に広く共有されたことを前提にした想像力を[現代の想像力]と名付けます。
そしてそれがどのような社会状況で生まれ、マンガ・アニメ・トレンディードラマなどの
サブカルチャーの物語にどのように影響を与えているのかを検証していきます。
オタク系サブカルチャーの評論は、その根幹において普遍的な社会一般の疑問へと繋がっていきます。

宇野は[現代の想像力]の中には、人々の一種の思考停止状態といえる[決断主義]と呼ばれるものが存在していると指摘します。
現在のウェブ上や現実の社会の街頭、あるいは企業や国家が行う動員ゲームなどの社会に転がる問題や現状、
これらの排他的な小さな物語たちの戦いである[決断主義]とは、世の中に本当に存在するものなのか。
あるいは、それを乗り越える戦略とは?

輪読することで、このような疑問に答えを出していきたいです。

日 時|7月23日(木) 19:30〜22:30 (19時からたみでご飯を作って食べますので、ぜひご一緒に!)
場 所|ゲストハウスたみ
参加費|500円程度(ご飯を食べられる方のみ)
文 献|宇野常弘『ゼロ年代の想像力』1章・2章・16章
(なお、文献は変更することもございますので、ご了承ください。)
企 画|鳥取大学 にんげん研究会(事務局:河本、樽本、上島)
連絡先|ninninninlab@gmail.com

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